個人再生 解決事例
① 50代 女性 会社員 債務総額4600万円(住宅ローン含む)
ご依頼に至る経緯
ご依頼者様は結婚後、独身時代に貯めていた貯金を使い、原野商法によるものと思われる勧誘にのり複数の土地を購入されました。その後、生活費が不足をすると消費者金融で借入れをし、生活費や返済の補填を行うようになりました。しかし、ご夫婦とも会社勤めであったため、毎月まとまった収入があり、高額な商品をためらうことなく購入することが多々ありました。夫が定年退職してからも生活水準を下げることが出来ず、浪費は続きました。将来自身が受給予定の退職金で返済できるだろうと考えていたところもありましたが、思った以上に借金が膨れ上がっており、総額4600万円(住宅ローン含む)にまでなっていました。ご依頼者様名義の不動産があるため、住宅を手放さずに借金を整理したいとして依頼されました。
解決結果
ご依頼者様は会社勤めであり、安定した収入があったことから、ご依頼者様名義の不動産を残したまま借金の整理をするために、個人再生手続を選択しました。そのため、住宅ローン以外の借金については、大幅に減額することが出来、住宅を手放すことなく手続を進めることが出来ました。
ポイント解説
住宅ローンを含む多額の借金を抱えている人の中には、自分名義の不動産をお持ちの方も多いと思います。不動産を手放すことなく、借金を整理するためには、任意整理か個人再生手続を取ることができるかどうかを検討します。住宅資金特別条項という住宅ローンについて特別の定めをした再生計画が認められると、住宅ローン以外の債務については減額されます。個人再生手続を利用するためには様々な条件があり、手続も非常に煩雑です。住宅をできるだけ残したいとお考えの方、破産手続に抵抗がある方は、一度弁護士にご相談ください。
② 40代 男性 会社員 債務総額2600万円(住宅ローン含む)
ご依頼に至る経緯
ご依頼者様は、転職により収入が減ったことで借入金の返済が苦しくなり、債務の整理を検討されましたが、子どものためにも自宅は残したいとの思いから、可能であれば住宅資金特別条項を利用した個人再生申立をしたいとして依頼されました。
解決結果
ご依頼者様の収入状況では、個人再生手続により減額された後の債務額であっても、3年で分割返済することは困難であったため、5年で分割返済する内容の返済計画案を作成し、裁判所の許可を得ることが出来ました。
ポイント解説
住宅資金特別条項付きの個人再生手続きでは、住宅ローン以外の債務額を法律の規定に基づき減額してもらうことになりますが、減額後の債務は原則3年で分割返済することが必要となります。しかし、3年で返済することが困難という特別の事情がある場合は、例外的に5年返済が認められることがあります。本件でも、近い将来の子どもの進学等で出費がかさむ月が出ることが予想されたため、このような事情を裁判所に説明し、5年で返済する内容の返済計画案を認めてもらうことに成功しました。
③ 40代 男性 公務員 債務総額3400万円(住宅ローン含む)
ご依頼に至る経緯
ご依頼者様は、10年ほど前から付き合いで頻繁に外食する生活をしておられました。毎月の給料は十分にあったものの、支出がかさみ日々の生活費が不足するようになったため、借入れやカード払いで補填するようになりました。また、同時期に子どもたちの教育資金も必要となり、さらに借入れをして負債が膨らんでいきました。今後の生活のためにも自宅は残したいとのことで、住宅資金特別条項を利用した個人再生申立をしたいとして依頼されました。
解決結果
ご依頼者様の収入状況では、個人再生手続により減額された後の債務額であっても、3年で分割返済することは困難であったため、5年で分割返済する内容の返済計画案を作成し、裁判所の許可を得ることが出来ました。
ポイント解説
本件では、収入に比べて月々の弁済額が大きく臨時の出費に対応できないため、3年での返済は困難であるという事情を裁判所に説明し、5年で返済する内容の返済計画案を認めてもらうことに成功しました。また、過度な飲食による浪費も破産事件では免責不許可事由に該当することがありますが、個人再生では問題となりません。
④ 40代 男性 公務員 債務総額4000万円(住宅ローン含む)
ご依頼に至る経緯
ご依頼者様はご家族(お子様)がたくさんおられたので、家族のために生活費や教育費等の支出がかさみ足りない分は借入れをして補填する生活を送っていました。そのうち支払いが滞るようになり、返済が遅れた債権者から裁判をおこされ、ご相談に来られました。今後の家族との生活のためにも自宅は残したいとのことで、住宅資金特別条項を利用した個人再生申立をしたいとして依頼されました。
解決結果
ご依頼者様の収支状況では、個人再生手続により減額された後の債務額であっても、3年で分割返済することは困難であったため、5年で分割返済する内容の返済計画案を作成し、裁判所の許可を得ることが出来ました。
ポイント解説
現時点では問題ないものの、近い将来には、子どもたちの教育費で出費がかさむことが予想されたため、このような事情を裁判所に説明し、5年で返済する内容の返済計画案を認めてもらうことに成功しました。